小学校での体罰 ― 息子と話したこと
電話のあと、涙が止まらなかった
学校との電話を終えたあと、張りつめていたものが切れた。
悔しさと混乱で、涙があふれた。
その様子を見ていた子どもたちが、そっと近づいてきた。
「大丈夫だよ」
そう言って、背中をさすってくれた。
抱きしめてくれようとする小さな腕。
本当は私が守る側なのに、
その瞬間、支えられていたのは私のほうだった。
カップラーメンになった夕食
夕飯を作る気力はなかった。
その日の夜は、カップラーメンになった。
「これ好きだよ」と言いながら食べる子どもたち。
いつも通りを装うような笑顔に、胸が締めつけられた。
小学校で体罰があったと知った日。
それでも、子どもたちの日常は続いていく。
息子と改めて話す
夜、少し落ち着いた頃に息子と話をした。
「今日、先生に電話したよ」
「叩かれたって言ってた日のこと、もう少し教えてくれる?」
夕方最初に聞いたことに加えてさらに聞くのは気が引けたが、息子は、少し考えてから話し始めてくれた。
図工の時間。
下書きがうまくいかず、大きなバツを書いてしまったこと。
先生は「私の努力を無駄にする気か」と言ったこと。
そのあと、頬を“パチン”とされたこと。
((後に、先生が息子に触れたのは1回ではない事の発覚するのだが…))
「どう感じた?」
「びっくりした。痛かった。叩かれたのは本当。それに、うーん……怒られたと思う。×を書いたから」
言葉を選ぶように、ゆっくり話す息子。
授業の後はクラスのお友達も、あれはやばい(ビンタをしたことや怒鳴っていたことなど全体的なことを指しているらしい)と言っていたこと。
大丈夫か?と友達が自分の心配をしてくれたこと。
生徒を叩いた噂のような話は生徒間でされていたこと。
暴力教師、ビンタ先生、と陰であだ名で呼ばれていること。
私は、
“信じたい”という気持ちと、
“正確に知りたい”という気持ちの間で揺れていた。
時間もたっている。
記憶の順番や細部があいまいな部分もあるかもしれない。
でも、息子が感じたことは事実だ。
だからこそ、
小学校で本当に何があったのかを、きちんと確認したい。
そう強く思った。
次回予告
体罰を受けたことをなぜ息子が黙っていたのかについて書きたい。
そこには、私が想像していなかった“理由”があった。

