「言ったら、先生が先生でいられなくなるかもしれない」

息子が体罰のことを4か月間、黙っていた理由。

それは、私の想像とはまったく違うものだった。

「言ったらさ、先生が先生でいられなくなるかもしれないと思った

子どもが体罰を言えない理由

小学校で先生に叩かれた。
それだけでも十分つらい出来事だ。

それなのに息子は、
「先生が困るかもしれない」
「先生が怒られるかもしれない」
「先生は先生を続けたいだろうから」
そんなことを考えていた。

子どもが、
大人の立場や将来を守ろうとしていた。

やさしさなのか。
それとも、先生への信頼なのか。
あるいは、学校という存在の大きさなのか。

子どもにこんな考えを背負わせていけない。

体罰は、身体だけの問題ではない

小学校での体罰は、
叩いた瞬間だけの問題ではない。

「誰にも言えない」
「言ったら大ごとになる」
そう思わせてしまう空気こそが問題なのではないか。

体罰当日、生徒が噂をしている中、担任の先生から、
「確認するから、これ以上噂をしないように」
と伝えられたそうだ。

その後、担任から何もアクションはなく、調べることすらされていなかった。
保護者への連絡なし
図工の先生への確認もなし
学校でほかの先生に相談することもなし
当日以降、この話題に触れることもなし
確認したのかすらわからない

隠蔽としか思えない行動だ。

体罰は、身体に触れる行為だけではない。
子どもに“沈黙”を選ばせてしまう構造もまた、傷になる。

親として思うこと

私は、
「なんで言ってくれなかったの?」とは言えなかった。

言えなかった理由が、あまりにもやさしかったからだ。

先生が困る
母親が心配する
家族が心配する
自分が先生の言うとおりに書けなかったから
言われたとおりにできなかったから

息子には息子の考えがあったのだと思う。
でも同時に思う。
子どもが“大人を守る”構図は、やっぱり違う。

小学校での体罰をなくすためには、
「叩かない」だけでは足りない。
安心して話せる環境が必要だ。

体罰があったのかもしれないという事実

当日耳にした時点で行動を起こさなかった教師も問題ではないだろうか。
さらに、教師が同じ職場で判断に迷うときに相談できる場がないことも問題ではないだろうか。

ABOUT ME
みかん
子育て中の母親。みかんが好き。子どもが学校で受けた体罰をきっかけに、ひとりの親として経験したことを記録しています。「学校と戦わない姿勢」を心がけていますが、気持ちは常に戦っています。日々は穏やかなのが一番。